灯油を廃棄するためにすべきこと
灯油が大量の場合に廃棄する方法
灯油が大量にあれば以下の4つの方法があり、それぞれの作業の流れやかかる費用を確かめることが大事です。
1つ目はガソリンスタンドに持ち込む方法で、販売している店で引き取ってもらえることもあります。灯油を持っていくときは重くてサイズがあり、事前に取り扱っているか確かめて利用することが望ましいです。持ち込むときは注入用のノズルや吸引ポンプを外し、ポリタンクは灯油が漏れると危険なためきちんと栓をする必要があります。かかる費用は無料または500円程度になり、店によって異なるため事前に確認して選ぶと良さそうです。
2つ目は購入した店舗で引き取ってもらう方法があり、灯油はガソリンスタンドやホームセンターでも販売されています。この方法は基本的に無料になりますが、購入したことを証明するレシートがないと有料のケースが多いです。販売店の場合は灯油の取引に慣れているため、事前に予約してから行けばスムーズに引き取りができます。販売店の以外には整備工場があり、購入していれば古い灯油の引き取りをしやすくて便利です。古い灯油は廃油として使われ、産廃業者が定期的に回収しリサイクルされるため需要があります。
3つ目は不用品回収業者を利用する方法で、以下の4つの場合に最適です。1つ目は車で灯油を運べないことで、量が多すぎたり車のトランクに入れることができない場合に役立ちます。2つ目は重くて運べないことで、大量に残っている場合に最適です。3つ目はガソリンスタンドが近くにないことで、灯油は運ぶ時間が長くなるとリスクが高くなります。4つ目は灯油以外のものをまとめて回収してもらいたい場合で、引っ越しや事務所移転などで荷物のついでに利用すると便利です。不用品回収業者は自宅や事務所まで来てくれ、荷台に載るサイズまでなら料金が一律になるため一緒に持っていってもらうとかかる費用を減らせます。利用するときは事前に予約が必要ですが、即日にもできる可能性が高いです。ただし、ほかの方法と比べれば費用は高くなるため、業者の見積もりの内容を比較してから決める必要があります。
4つ目は知り合いに使ってもらうことがあり、捨てなくて済むため石油ストーブなど灯油が必要な人を探すと便利です。灯油は石油ストーブに使うと思われがちですが、実際にはハウス栽培や早朝の仕事などに使いみちがあります。このため、知り合いと相談すると不要になっても譲ることができ、費用がかからなくて有効活用できて効果的です。人に譲るときはポリタンクの中に入れ、漏れてしまわないように気をつける必要があります。
灯油が少量の場合に廃棄する方法
灯油の量が少ない場合は以下の2つの方法があり、中途半端に残さないようにする必要があります。
1つ目はストーブやファンヒーターで使い切る方法で、暖房以外には洗濯物を乾かすなどの用途があります。ストーブなどの暖房器具は灯油を残したまま放置すると故障しやすくなり、すべて使い切ってから押し入れや物置に保管するようにすることが大事です。暖房器具は冬場以外に寒くなって冷えないようにすることや、洗濯物を急いで乾かしたりするためにもうまく使えます。
2つ目は可燃ごみとして処分する方法があり、布や紙に染み込ませると便利です。しかし、空気がふれる面積が大きい布などは引火すると危険なため、袋の中に入れて火気から遠ざけて密封する必要があります。
灯油をこぼした場合に廃棄する方法
灯油をこぼした場合は引火すると危険なため、場所ごとの対処方法を確かめてきちんと行う必要があります。
カーペットは使わない布で拭き取り、きちんと換気をして室内ににおいを残さないようにすることが大事です。車の中はアルコール除菌スプレーを使って拭き取り、きちんとにおいを消す必要があります。畳はまずは不要な布で吸い取り、クレンザーをかけて放置し掃除機で粉を吸い取ってから雑巾で拭き取ってにおいを残さないようにすることが重要です。フローリングは不要な布で吸い取り、ワックスをかけることになります、タイルは中性洗剤で洗い流し、換気をしてにおいを残さないようにすることが大事です。
灯油を廃棄するためにしてはいけないこと
灯油を廃棄するために禁止されている方法とは
灯油を処分するときは以下の4つの方法が禁止され、きちんと理解する必要があります。
1つ目は凝固剤で固めて捨てることで、灯油は料理の油と違い燃えやすく温度を上げすぎると火事になり危険です。
2つ目は下水道や川に流す方法で、下水管の中に灯油を流すことになります。灯油は気化すると引火しやすくなり、爆発して水道管を壊す可能性が高いです。
3つ目は土に埋めることで、生態系や土壌が汚染されてしまうことになります。
4つ目は燃やして処分する方法で、灯油は引火しやすく大きな炎になるため危険性です。
なぜ禁止されているのか
灯油の処分で4つの方法が禁止されていますが、燃焼性が高く引火点が37~65度のため熱を加えれば燃えやすくなります。この場合は危険を伴いやけどをしたり火事を起こす危険性が高く、少しだけ残っていても焚き火のように燃やすと危険です。
また、土に埋めると汚染されて植物が生えてこなくなり、正常な状態に戻すまでには時間や労力がかかります。下水道や川に流す行為は排水の中に灯油が含まれ、途中で気化すれば引火して爆発し、損害賠償をすると高額な費用を請求されて払えなくなる可能性もあり注意が必要です。
この場合に下水処理施設まで到達しても浄化できずに処理機能が止まり、環境汚染や生物に悪い影響を及ぼすなどのリスクがあります。このため、灯油の間違った処分は危険を伴い周囲に迷惑をかけるリスクが高く、定められた方法で行うことが重要です。